ケアの現場において　頻繁に使われる「見守り」という言葉が
ありますが　簡単に使われる わりに　非常に重い内容が伴う
ことで見てなおかつ守らなければなりませんので　「見守りの
不十分」によるアクシデントや　インシデントが　ヒヤリハットの　
事例として残りますし、その解決策が見守りの強化というのも
あまり　具体的ではない　現場泣かせの方策となるわけです。
ただ　見ている　だけでは　誰でも　できますし　目を離す事も
その担当者の胸の内にしまわれて　しまいますが　守ることに
徹してしまえば　行動の抑制や　自立心を損なう　形にもなり
かねませんし、そもそも　介助される側から　すれば目障りな
よけいな　おせっかいをする　うるさい人だと映ることにもなり
ます。まぁ　その前に　お互いの　信頼関係が結ばれているか
どうかもありますし、マンツーマンでの介護なのか　スポーツで
いうところの　ゾーンディフェンスの体制なのか、そもそも　対
個人であっても、他のクライアントから　別のケア　サポートを
依頼されて　実施しなければならない場面も多々あって難しい
設定が　毎日　日々繰り返されています。会話の中でも　禁止
言葉や重ね言葉　さらには　命令系の問いかけになる場合も
あります。(だめ　ダメ、ここに　座ってて、ちょっと　待ってね)
言葉かけや返答の会話技術も気のきいたセンスが必要ですし
歩行不安定な　クライアントから　歩くときには　ついてくるなと
いわれても　後ろの見えない　位置について　マヒのある側の
もし　転び　かけても　すぐ手を　さしのべ　られる　転倒しない
ポジションに　いなければ　なりません。廊下に　水がこぼれて
いたら　すぐ拭いて　滑らない　ように、障がい物が　あったら
片づけて、クライアントが　不穏な時は　その要因はなにかとか
傾聴も含めて　穏やかな安心できる　環境にするよう努めます。
このように　そつなく　クライアントに　対し　「見守り」が　できる　
ことは　専門職としての　基本中の　基本であり　言葉の　持つ
イージーさ　とは　遠く離れた　深い支援能力を　必要とします。

よく介護学校の実習生さんの　実習ノートに書かれている機会
の多い　「コミュニケーション」をとっていました　も　求められて
いる双方の意思疎通が良好であったことではなくて　一方的な
働きかけによるものが　多いですが　それは　実践の中で深さ
をゆっくり体得すべき　ことで　短期間で学べるものでは　あり
ません。介護は　誰でもできることですが　そのバリエーション
や　深さを得るには　モチベーションと向上心とセンスが必要
です。ただ　何人かにお一人は　潜在的にセンスを持っている
天才が存在することも事実で　磨けば光る逸材がいらっしゃる
ことは福祉や介護業界にとって頼もしく感じる要因になります。

　　　　　　♪　蒼い風　♪　　ジェフ　ベック
ベックが　ヤン・ハマー(キーボード)と共演した　アルバムで
の　インスト　ナンバーで　たまに　鋭角的なこのギター音が
聴きたくなります。　哀しみの恋人たち　や　レッドブーツ　も。